動画制作を仕事にしているいわむー(@Etupirkazuyan)です。
僕は2019年の3月から動画制作を仕事にしたいと考えて、当時本業だった仕事と並行して、副業の動画制作を始めました。
大学を卒業してから動画制作とは無縁の仕事をしていたので、素人同然レベルからのスタートです。
訳もわからないまま自分で色々考えつつ手当たり次第に動き、結果2020年4月にはフリーランスの動画制作者として独立。ありがたいことに、コロナ禍の影響もありつつ、新卒社会人の年収程度はお仕事としていただけるようになりました。2023年5月に法人化し、現在は会社として動画制作に取り組んでいます。
・会社に属さず、フリーランスとして動画制作の仕事ができる
・YouTube向け動画編集の代行業務ができる
・企画、撮影、編集がひととおりできるビデオグラファースタイルの仕事ができる
この記事を書いている僕自身のことや、これまでの仕事については下記にまとめています。
興味のある方は読んでみてください。
・2022年4月6日 「【社会人OK】Adobe CCを割引価格で買うお得な方法を紹介」をSTEP2に追記
・2021年10月20日 「自分が好きな動画を趣味で作りたい方向け【スキル習得マニュアル】」をSTEP1に追記・2021年7月28日 全章書き上げ完了
※内容は随時更新していく予定です。(2023年7月8日更新)
Contents
はじめに
動画制作を仕事にしたい場合、動画制作会社に就職するのが一般的です。
①周りには相談できる上司や同僚もいる
②積み上げられてきた実績と信頼を元に仕事が舞い込んでくる。
③給料をいただけるから、毎月の生活費を気にしなくていい。
④経歴として信頼の担保にすることもできる(そこで何をやったかが重要ではあるが)
とはいえ、最近では自身のライフスタイルを重視して、会社に属さず暮らしたいという需要も高まりつつあります。本業とは別に、副業で自分のお小遣いを稼ぐ働き方もあります。
また、漢字違いの「複業」という形で、いくつかの業態が異なる仕事をパラレルで掛け持つ働き方も注目されています。(やりたいことが多い人、リスク分散をしたい人がこのスタイルを取っていると思う)
そうなったときに、会社に属さないで「動画制作を仕事にする」という選択肢が生まれて来ると思います。ですが、この考えは、現時点での社会一般的な考えからすると、アウトローな考えです(笑)
どうしても、会社に属さずに動画制作を独学で勉強し、それを仕事にしたいんだ!!という方は、下記本文より読み進めてみてください。
STEP1 情報収集しつつ趣味で自分が好きな動画を作る
まずは動画制作に興味があって、趣味として始めてみるというフェーズです。お金があまり動かないので、リサーチも兼ねて、誰もが行動できるレベルです。
▼目的と目標を整理する。
改めて自分が何のために動画を仕事にしたいのか、ということを整理し、いつまでにどれくらいのレベルに持っていきたいかを考えておきましょう。
簡単なテンプレートを用意してみたのでぜひ埋めてみてください。
①自分が動画を仕事にしたい理由
②どんな動画が作りたいか
③いつまでにどんな姿になっていたいか
参考までに当時の僕はこんなことを考えていました。
①自分が動画を仕事にしたい理由
1. どこででも働けるスキルの中で動画制作が1番好きだから。
2. 地元東北を盛り上げることが自分の使命であり、動画制作のスキルが活かせそうだったから
3. 原体験として大学時代に作った「旅行の思い出ムービー」で人を喜ばせた経験があり、それを幸せに感じたから。
②どんな動画を作りたいか
身近にいるフリーランスの仲間、東北の魅力的なお店、会社、宿、施設をPRできる動画
③いつまでにどんな姿になっていたいか
1年目で生活できるくらいのお金(10万円/月)を稼げるようになり、とある会社が運営するイベントの動画を作る。
▼情報収集(動画を仕事にするとは?何が必要?)
さて、目標が決まったら情報収集を始めます。とはいえ、どこから情報収集すれば良いかわからない。何から手をつければいいか分からないという状況に陥ると思います。
①動画制作を仕事にするってどういうこと?
②どんな仕事があって、どんなスキルが必要なの?
③業界のトップランナーたちはどんな人で、どんなことを考えているの?
④動画を作るために必要なものは何?
こういった上記の疑問を、一旦自分で調べてみることをお勧めします。
さて自分で調べるというときに、どこから情報収集すると良いのかを下記にまとめました。
①YouTube
②WEBメディア
③本
①YouTube
言わずもがな、情報収集に適しています。
僕が勉強していた2019年に比べて、最近では
「動画クリエイター」「ビデオグラファー」「映像作家」
このキーワードで検索すると撮影も編集もやっている方が多くヒットします。
「映像編集者」
このキーワードで検索すると、YouTuber向けの映像編集者の考えがわかります。いかに効率的に仕事をするか、という視点も学べます。ただ見る人を間違えると「お金を稼ぐことに特化」するような思考になってしまい、業界から煙たがれる可能性もあるので注意が必要です。
②WEBメディア
動画、映像業界について体系的に網羅されているメディアはあまり多くないのですが、「Vook」さんは初学者の方にもわかりやすいコンテンツが多いです。圧倒的にお薦めです。ぜひブックマークして、空き時間にすぐに読める状態にしておくと良いですよ。
また、業界で活躍されている方を講師に呼んだウェビナーを定期的に開催したり、年に1度「VIDEOGRAPHERS TOKYO」というイベントを開催したりしています。
ウェビナーはPremiumメンバー登録をすることで無料で視聴できますよ。(それ以外の方は都度有料)
③本
ネット上にあがってこない情報もあるんですよね。
こちらに初学者の方向けの本をまとめてみたので、よかったら参考にしてみてください。
動画制作に関わらず、僕が愛用する本を下記の記事にまとめているので、興味がある方は覗いてみてください。
▼自分が好きな動画を、手元にある機材だけで作ってみる
最初に気軽に、無料で動画をつくりたいのであれば「VLOG」というジャンルの動画が良いです。
【VLOG】
Video Blogの略。文字で記録する日記の動画版。日常や自分が心動いたシーンを映像で表現するもの。
こちらの記事に、趣味で動画を作る方法とコツをまとめたので、参考にしてみてください。
余談
仕事にするかどうかを決める前に、やっぱり自分自身で動画を作ってみるというのが良いと思います。
「好きこそものの上手なれ」ということわざがありますが、僕はこの言葉、結構信じてます。
「誰でも好きな事には熱心になるし、工夫を凝らすので上達が早い」という意味らしいですが、まさにそのとおりだと思ってます。
また好きなことであれば、情報のインプットも休憩がてらできます。仕事と割り切ってしまうと、情報収集1つとってみても効率が悪いかもしれません。(できるなら良いんです笑 僕の場合は好きだからこそ上達スピードが早かったんです。)
あとフリーランスとして仕事をしていくとなったときに、どうせだったら好きなことを仕事にできたら良いと思いませんか? そういう意味でも、自分が動画作りを好きかどうか(興味があるかないか)ということは知っておいて良いと思います。
▼自分が作りたい表現を学習したり、他の人が作る表現を真似したりして、引き出しを増やしていく
ここで、誰を参考にすれば良いかわからないという悩みもあると思います。
まずはYouTubeやVimeoで好きなクリエイターを探すのが良いと思います。それでもよくわからないという場合は、先程紹介したVookやビデオサロンが紹介するクリエイターの作品を見てみるのも良いと思います。
合わせて僕のYouTubeの再生リストをまとめてみました。興味がある方は参考にしてみてください。
STEP1のまとめ
次のSTEPに移る前に、STEP1の「情報収集しつつ趣味で自分が好きな動画を作る」について一旦まとめておきます。
▼目的と目標を整理する。
▼情報収集(動画を仕事にするとは?何が必要?)
▼自分が好きな動画を、手元にある機材だけで作ってみる
▼自分が作りたい表現を学習したり、他の人が作る表現を真似したりして、引き出しを増やしていく
STEP2に移るまで、だいたい1ヶ月くらいが目安です。
参考にしてみてください。
当時考えていたことをまとめたnoteがあったので興味がある方は読んでみてください。
ここまでは大きなお金を必要とせずに、趣味レベルで留めておけるレベルだと思っています。
とはいえ、STEP2からはある程度仕事としてやっていきたい!と考えている人向けになってきます。その1つの壁に「お金がまあまあかかる」というものがあります。
「動画制作を仕事にする」という覚悟ができた人は、次に進んでみてください。
STEP2 仕事環境を整えて、動画を作りながらスキルを習得していく
動画制作仕事にしたいと覚悟を決める機材を揃えるとなると、ある程度大きな金額が動きます。趣味でお金を出せる人もいますが、この辺りから、本気で動画を仕事にしたいか、趣味で留めておきたいからという別れ目になってきます。
かかる予算目安はこんな感じです。僕は最初の1年間で大体これくらいの金額を投資しました。
☑パソコンで30万円〜50万円
☑編集ソフトや著作権フリーの音源サイト契約などで5万〜10万円/年
☑撮影機材で30万〜40万円
ちなみに段階的に購入していったり、ローンを組んで購入したものもあるので、一気にかかったわけではありません。
▼身の丈にあった機材を揃えていく
撮影機材、編集パソコンは何を選べば良いのか分からないという方も多いと思います。
①もし編集者としての仕事をしていきたいのであれば、ひとまずパソコンを購入しましょう。
②撮影だけを仕事にするという場合はカメラを購入しましょう。たくさん種類がありますが、僕がお勧めしているのはSONYα7シリーズです。
③撮影も編集も仕事にしたいという場合、まずはハイスペックな編集に耐えれるパソコンを購入するのが良いと思います。
カメラはレンタルできます。
参考までに、現時点で僕が持っている機材一覧です。
いきなりここまでは集められないと思うので、徐々に仕事をしていきつつ、必要なタイミングで購入していくのが良いと思います。
または、機材レンタルをするという方法もあります。
例えば「カメラ・家電・パソコン・スマホのレンタルサービス「モノカリ」」や「APEXレンタル」というサイトがあります。
必要なときにレンタルしてもいいですし、購入前に使い心地を試してみたいということでレンタルしてみてもいいですね。
最も一般的に使われている動画ソフトは、Adobeという会社が提供する「Premiere Pro」と「After Effects」です。
契約は、ソフト単体か、全部使えるコンプリートプランの2つがあります。
デジタルハリウッドのAdobeマスター講座を通して契約すると、社会人でも学生割引で契約できます。
実際にサイトを見ていただければわかりますが、使い方基礎講座も受講できるので、初心者の方が始めるならまずはここからがいいと思います。
また、結構ありがたかったのが、申し込みしてすぐにAdobeのソフトが使えるようになることです。(シリアルコードを元に自分でアクティベートする必要はありますが)
ぜひAdobeマスター講座の申込みを検討してみてください。
ちなみに編集ソフトは「Apple Final Cut Pro」というものもあります。
・毎年お金がかかるAdobeのソフトとは違い、買い切り型なので1度買えばずっと使える
・M1チップ搭載のMacには相性が良いとされていて処理性能が速い(らしい)
もし自分がYouTuberになって、自分のためだけに動画を作る、または1人で編集できるという場合にはFinalCutProでも大丈夫です。
ただし、クライアントによってはAdobeのソフト指定で、動画のプロジェクトファイルごと納品の場合もあります。チームで動画を作るとなった時は、そのプロジェクトファイルをメンバーで共有することもあります。
なので、仕事でやる場合は、Adobeを購入しておくと良いと思います。
上記情報については後ほど、別途詳しく書きたいと思います。
▼Adobe PremiereProの使い方を学習する
まずは編集ソフトの使い方を理解して、作りたいものを作れる技術を身に着けましょう。
最初に習得すべきなのがPremiere proの使い方です。このソフトを使えると、基本的に動画は作れますし、YouTuberの代行編集の仕事も受けることができます。
Adobeの契約時に、デジタルハリウッドのAdobeマスター講座で申し込んだ方は、提供されている講座を一通り見てみましょう。
別の方法で契約された方は、下記の本を買って読んでみることをお薦めします。
かなりよくまとまっていて、0から始める人にもわかり易い内容です。
もちろんYouTubeやネットで探せば出てくる内容も多いですが、時間短縮したい場合はこの本を買って、集中的に学習してしまうことをお勧めします。
▼誰かのために動画を作ってみる(無償有償問わず)
ある程度の基礎知識を詰め込んだら、あとは自分が作りたい動画のイメージを元に撮影して素材を集め、動画という形にしてみましょう。
参考までに当時僕が動画を作り始めて1~2ヶ月目くらいの時に作った動画を紹介します。
この動画は仲の良い友人夫婦のために作った動画です。
「動画制作を勉強してて、今後ウェディング関係の動画制作を仕事にしていきたいんだよね」と話したら作らせてもらいまいした。
謝金としてではありましたが、初めてお金をいただいて作った結婚式関連の動画です。
ちなみに参考にしたのはこの2つの動画です。
誰かに依頼された動画を作りながら、必要な知識を都度調べて、形にしていくというプロセスがあったからこそ、適度な緊張感をもちつつ、動画づくりの基礎が身につきました。まずは身近な友人にヒアリングしてみて、その人が求める動画を作ってみると良いと思います。
例えば、僕が初期にやらせてもらった動画はこんなものがあります。
・結婚式をする友人の披露宴で流すオープニングムービー、プロフィールムービー、エンディングムービー、余興動画
・学生団体、地域団体、市民団体に所属している友人の、活動紹介動画、プロモーション映像
・よく行く馴染みのお店、飲食店、ゲストハウスなどの紹介動画、プロモーション映像
・フリーランスの友人の活動紹介動画
etc.
身近な人の役に立てる動画を作ることで、その人との関係も深くなれます。是非参考にしてみてください。
▼自分が使った動画に対して意見をもらう
このSTEP2で一番重要と言っても過言ではないのが「他人からのフィードバック」です。これが一番成長できます。
自分ではかっこいいと思う表現でも、依頼してくれた人がそれをかっこいいと思うかは別問題です。
自分ではこのカットが必要と思って差し込んでも、別の人が見た時に「そのカットはストーリーから外れているからわかりづらい」と思うこともあるかもしれません。
下からあおる構図が壮大な雰囲気になって良いと思っても、下からの表情を撮られたくない方がいるかも知れません。
とはいえ、誰かから意見をもらわないと見えない視点があります。自分のためではなく、誰かのための動画だからこそ対価として報酬をいただけます。ここは避けては通れない道です。
またフィードバックをもらうことで成長が爆速になります。
自分では気づいていなかったポイントが、良いも悪いも指摘されることで浮き彫りになります。
どこを勉強すれば良いのか、何を直せばより良い動画が作れるのか、フィードバックをもらうことで道が見えてきます。後は素直にそれをやるだけ。
せっかくなので、僕がフィードバックをしてもらう時の聞き方も紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
・この動画は◯◯という目的を持って作った動画ですが、それが伝わりますか?
・この動画で良いところ、好きなところを教えてください
・この動画で、気になった点、直したほうがいいところを教えてください
STEP3 ポートフォリオになる動画を作る
この部分が最も挫折しやすい部分になります。動画を仕事にするということは、求められている動画を作れるようになるということ。お金をもらって動画を作るというのはそういうことです。稀に自分が動画コンテンツを作って稼げる場合もありますが、あれはコンテンツに価値があるパターンです。(YouTuberや動画講座などが良い例)
▼とにかく動画を作り続ける(自分のため、または誰かのために)
アウトプットされた動画がないと、その人がどんな表現ができるのか、どんな動画を作れるのかというのがわかりません。
とにかく動画を作り続けることで得られることをざっとまとめてみました。
・動画制作スキルの筋肉が付き、作業スピードアップ、表現の幅も広がる
・作り続けて発信することで「動画を作っている人」という印象を与えられる
・ポートフォリオに使える動画が作れる
最初の段階は、質より量を重視して、まずは手を動かす。フィードバックをもらいつつ自分の動画をブラッシュアップしていき、少しずつ質も高めていくということを意識してみましょう。
▼仲間を作り、ともに高め合う
一人で勉強するよりも仲間と一緒だとモチベーションを上げやすいです。(1人でもくもく勉強したり作業する時間も重要ですが)
また案件を獲得した後に、
・何かわからないことがでてきたとしても、助け合える
・複数人のほうがレベルが高い動画を組織的に作れる
・自分の仕事が手一杯の時に紹介し合える
といったメリットもあります。
じゃあどういう場所で仲間と出会えるの?という話については以前僕がまとめていたこの記事を読むとヒントになると思います。
僕の場合は、ゲストハウス、SNS、オンラインサロンを活用して仲間を作りました。
また「Transe Salon」 というコミュニティは、仲間を作ることと情報収集するにはとてもいい場所だなあと思いました。(僕は既に退会していますが汗)
是非参考にしてみてください。
▼作った動画をSNSなどで広く発信をしていく。自分が動画を仕事にしたいということも発信していく。
次に作った動画をSNSで発信をしていきます。
例えばCM撮影のような大人数が関わり、1つのクオリティの高い制作物を作るもの。これは個人のレベルで最初から撮れることはほぼ無いです。
動画制作の仕事はそういうものばかりかというとそうではありません。
例えば、施設や会社紹介の3分くらいの映像、イベントの記録映像、1カットのインタビュー映像など、コツさえ掴めばそこまで難しくなく制作できるものもあります。
そういう難易度が低い動画というのは、「作りたいけど予算の問題で、動画制作会社にお願いしにくい」ものもあります。
なので、まずは「自分は動画つくってますよ!これくらいの映像撮影できますよ、編集できますよ」をアピールしていくことが大事になります。
▼仕事で受けるとしたらどんな動画がニーズあるかを調べる。(企業案件、クラウドソーシングサイト、ココナラなど)
仕事をもらいにくい方の特徴として、需要にあっていない動画ばかり作っているということがあります。
自分のためのVLOGを作り続けて発信していても、企業の人から見たら、そういう動画は求めていないということで見向きもされないことがあります。
クラウドソーシングサイトは、オンライン上で仕事のマッチングができるサービスのことです。例えば記事執筆、WEBサイト制作、ナレーション、音楽制作、動画編集、デザイン、コンサルタントなどがあります。
自分のスキルや得意なことを「出店」して、それを購入してもらったらお仕事に繋がるというサービスです。
自分でサービス内容を決めたり、販売価格も決めることができるので、かなり自由度高くスキルを販売することができます。
1つ注意なのは、一般的にクラウドソーシングサイトは「価格崩壊が起こりやすい」ということです。
価格を自由に決められるからこそなのですが、とにかく仕事がほしい!誰よりも値段を下げて仕事をもらいたい!!という人が競争を始めるとどんどん値段が下がってしまいます。
▼自分が作った動画でポートフォリオを作り、自分が仕事したい分野にリーチできるようにする。
そもそもなぜ、ポートフォリオを作るかを一度整理しておきます。
・何ができるのか、どんなスキルがあるかがわかる
・過去の実績から似たようなクライアントからの声がかかる可能性が上がる
どんな動画を作れるか、どんな仕事ができるかを知らないと発注する側も仕事を頼みにくいということがあります。なのでポートフォリオは仕事を獲得するという面で、とても重要です。
また、どの分野の仕事を得たいか、という点でも重要な役割を果たします。
例えば自分は、地域のプロモーションムービーを作りたいと考えているのに、ビジネス系YouTuberの編集動画だけをポートフォリオに公開しているようでは、求めている仕事は入ってきにくいかもしれません。
例えば僕はnoteで仕事紹介のポートフォリオを作ったよ。(本当はHPで公開したいんだけど、手が回らず…まずはnoteで作りました)
・どんな仕事をどんなことを意識して取り組んだか
・自分はどんな役割で関わったのか
上記のことを意識して、シンプルに載せています。動画だけ載せるよりも具体的にわかるのでオススメです。参考にしてみてください。
もし可能であればポートフォリオサイトを作り、そこに丁寧に載せていくのが良いと思いますが、最初の頃は動画を作りたいモードに入っているので、なかなか時間を作り出せないかもしれません。
その場合は、YouTubeに動画をあげるだけでも良いと思います!
また、ある程度作った動画がたまってきたら「ショーリール」という、自分をアピールするデモ動画を作りましょう。
その年の実績のいち部分を切り取り、複数の動画をまとめて、音楽やモーションをつけた動画です。こっちのほうが短くコンパクトにアピールできます。
例えばということで参考の動画を紹介します。
ショーリール
1年経った頃合いで作った動画をまとめてみました。これはTwitterで固定表示にして流していました。
イメージ動画
上記のショーリールだと自分の強みがわかりにくいと思ったので、「優しい雰囲気」が伝わるような動画を作ってみました。
これはFacebook、Twitter、自分のホームページで流しています。こちらの方が反響あり、「あの雰囲気好きです」といって、仕事の依頼が来るようになりました。
▼営業をかけていく(動画作らせてくださいー!など)
営業前の現状を整理しておくと こんな感じです。
①動画制作ができる機材などの環境がそろっている
②動画を作る最低限のスキルがある
③周りに仲間がいる
④SNSで、「動画を作っています」と自己紹介済み
④自分がどんな動画を作れるかHPやnoteでポートフォリオ作成済み
はい、この状態で仕事の営業をしていくわけですが、ここで仕事獲得のパターン分けをしてみたいと思います。
①オンライン営業
1)提案型クラウドソーシングサイトで営業文章の雛形を考えてひたすら応募する
例)クラウドワークス、ランサーズなど
2)受注型クラウドソーシングサイトで参考動画と商品・サービスを考え販売
例)ココナラ
3)ネットに出ている企業の連絡先にテレアポ、メール送る
→マッチングする可能性も0では無いと思いますが、経験がないので割愛します。
②オフライン営業
・人が集まるコミュニティやイベント、交流会で「動画作ってます」と自己紹介する
例)オンラインサロン、コワーキングスペース、地域のイベントなど
・地域に根ざす企業や団体のメンバーになって活動し、出会った方に「動画作ってます」と自己紹介する
例)地域のボランティア団体、地域メディアのスタッフ、地域のイベント運営スタッフ、副業OKの会社など
STEP4 仕事として動画制作をする
クライアントワークを通して、動画制作が仕事になるフェーズです。ただこの段階では、言われた動画を作っていく、スキルが未熟という理由で、満足のいく結果が得られなかったり、報酬が期待よりも低い場合も多いです。
▼仕事の依頼をもらってからのスケジュール調整
仕事の依頼をもらって、いざ制作!!!!!の前に、どういう流れで仕事を進めていけば良いのかを紹介します。
①見積もり
一般的な相場感と作る動画のレベル感を元に金額を提示します。口頭やメッセージだけで簡易的に済ませることもありますし、見積書という形にして送ることもあります。
②受注後、簡易的なスケジュールの確認
まずは納期の確認をします。短納期なのか、ゆとりがあるのかで、その後のスケジュールが変わってきます。そこから逆算して、編集期間や修正期間、撮影日などを大まかに決めたあとに、企画・打ち合わせの日を決めます。そこに合わせて、企画書やプラン、リファレンスになる動画探しをします。
③企画
相手の要望をヒアリングし、目的にあわせてどんな動画を作ればいいかのプランニングをします。その際、自分が制作した動画や、ネット上にある動画などから、今回製作予定の動画のイメージに合うものを探しておきます。
④打ち合わせ
オンラインでもオフラインでも、基本的にクライアントの状況にあわせてセッティングします。
担当メンバーの顔合わせ、企画書の読み合わせをしつつ、すり合わせをしていきます。その際に撮影現場のチェックができるようであればしておきます。照明、備品、画角、音の響き方、電源があるかどうかなどです。
⑤撮影
機材を持って撮影に行きます。撮影終了後はすぐにバックアップをとることをお忘れなく。
※編集だけの業務の場合、撮影はありません。
⑥編集
企画、構成を元に編集していきます。僕の場合、6~7割完成くらいで一度クライアントチェックを入れています。全体のテイスト、方向性、テロップデザインなどの修正はここで入れるようにしています。
⑦初稿納品、フィードバック、修正
編集が完了したらクライアントに提出します。そのまま通ることは稀で、カットを変更したい、テロップの文字を変えたいなど、細かいところを確認いただきます。
⑧納品・請求
最終チェックが終わったらデータをクライアントに納品します。あわせて請求書も送ります。データのみでいい場合と、原本を郵送してほしいという場合があるのでクライアントにあわせます。
まずは自分自身がしっかりこの流れと、大体の必要日数を把握しておきましょう。
▼フィードバックをもらい自分の仕事と向き合う
仕事しての動画制作が終わったら、信頼できる仲間からのフィードバックをもらってみましょう。ここをこうすればもっと伝わるようになったかもしれない、ここの編集はこうすればより印象的だったかもしれない、など、自分では見えていなかった視点をもらえることがあります。
▼継続案件をもらったり、別の人を紹介してもらうことで、仕事が仕事を呼ぶ好循環を作る。
例えば、イベントのダイジェストムービーの制作とかだと、毎月・毎年やっているものがあり、1回作ることで前提条件(イベントの想い、メンバーの顔合わせなど)を共有できている状態から仕事を始めることができるので、継続に繋がることが多いです。
また、イベントの主催者がSNSで動画を拡散してくれることで、似たようなイベントを開催した人の目にふれ、「動画を作った人を紹介して欲しい」という流れから、制作の依頼が来ることもあります。
ちょっと蛇足ですが、僕が好きな言葉にこんなものがあります。
この人いい仕事するなあ、と思ってもらえたら、継続して仕事をもらえます。
逆に「イマイチだなあ」と思われたら、別の人に仕事がいってしまいます。
①いただいた仕事は、予算の大小に関わらず、真摯に取り組むこと。
②こまめに、丁寧なコミュニケーションをとること
③継続してスキルアップをに努め、動画制作の仕事をし続け、アピールすること
これは僕なりのメソッドですが、実践をし、結果を出してきたことです。
ぜひこれらを参考に、一度一緒にお仕事をした方から”継続して仕事をもらうこと”を目指しましょう。仕事が仕事を呼ぶ好循環を作り出せると、安定した日々を送れるようになります。
こちら、独学のための教材や書籍、実際のスキル学習のための動画教材なども2023年度中に整備予定です。更新した際には、いわむーのTwitterで(@Etupirkazuyan)更新案内を出す予定なので、フォローいただけますと幸いです。
After より高みを目指して
初案件を終え、うまくいけばその後も何十本、何百本、何千本と動画を作ることになると思います。
その中で、自分に足りないものが見えてくるはずです。また、繋がりが繋がりを呼ぶ状態になり、制作会社や、顧客、動画制作仲間も増えてきます。チームでの案件も増えてきます。また師匠と呼べる人も見つかってきます。
今後継続して動画制作の仕事をしていくために、僕自身心がけていくること、目指していることを下記にまとめました。
①常に社会のトレンドや広告、PR、スキルアップに関する情報をキャッチしていく。
②企画力も身につけて、クライアントと一緒に動画を作っていく。
③チームを作り、大型案件を受けていく
④自分は手を動かさず、ディレクションで関わり、より多くの案件の中心人物になる
まとめ
以上、動画制作を仕事にしたい方向けの独学ロードマップを紹介しました。
色々書いてきましたが、まずは最初の一歩を小さくでも良いので始めることが大事です。
目標を決めて、情報を集め、毎日コツコツ継続して勉強していくのが良いと思います。
STEP1からの内容を参考に、時間を見つけて取り組んでみてください。